表面被覆剤
巌(いわお)-PBB工法
巌(いわお)-PBB工法は、長年の試験施工を経て実用化されたパーマシールドの性能をさらに高めた商品です。
特殊編成ポリエステルの共重合体で、各種ポリマーの持つ欠点をカバーする一液性のコーティング材。抜群の耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性、浸透性、可撓性、低温特性に優れ、塩分、アルカリ、酸や熱にも強く、コンクリートなどの機材に対する親和性が大きいという優れた特性を持っています。
巌(いわお)-PBB工法の概要
巌(いわお)-PBB工法は、一液性の高分子樹脂である厳(いわお)-PBB(特殊変性アクリル酸系共重合脂)をプレストレストコンクリート表面に塗布することによりコンクリートを劣化要因から保護し、なおかつプレストレストコンクリートの要であるところのPC鋼材を保護する工法です。
タイプと機能
厳(いわお)は、その溶剤の種類により2タイプに分けることができ、各々に浸透するタイプと造膜するタイプがあります。 厳(いわお)-PBB工法のシステムは、浸透するタイプと造膜するタイプ2種類の材料を塗り重ねることによりコンクリートの表層部に厳の浸透・造膜層を形成します。

浸透層の機能
微細な亀裂や空隙に樹脂を充填し、コンクリート組織を密実化します。また、成分中のカルボキシル基が水酸化カルシウムと反応して化学的に安定した結晶組織を形成し、付着性を高めます。
造膜層の機能
高分子量樹脂により、二酸化炭素・水・塩化物などの透過を抑制します。さらに酸性雨や酸化物の浸透を防ぎ、電気絶縁性にも優れるため、電気腐食も抑制します。紫外線に強い分子構造を持つため、長期間これらの性能を維持します。
効果(カルシウム溶出抑制)
コンクリートは水分と接触するとカルシウム成分が溶出し、組織が多孔質化して劣化が進行します。厳(いわお)-PBB工法の造膜層は高い防水性により外部からの水の浸入を遮断し、内部からのカルシウム溶出を効果的に抑制します。その結果、コンクリートの緻密性を長期間維持し、構造物の耐久性を向上させます。

用途別施工・実績
コンクリート構造物の劣化防止
厳(いわお)は、多目的保護剤でコンクリートの劣化要因である水分、塩分、炭酸ガスなどを遮蔽し、紫外線を受け難い一液性高分子樹脂塗料で以下の特長があります。
厳(いわお)-PBB工法 特長
| 中性化防止 | コンクリートを化学的に安定した組織にする |
|---|---|
| 中性化阻止性 | 酸素、炭酸ガス、水蒸気の透過阻止抑制効果が大きい |
| 耐候性 | 紫外線劣化を受けにくい |
| 防水性 | 防水性に優れる |
| 遮塩性 | 塩害防止、凍結融解防止に優れる |
| 接着性 | 付着安定性が高い |
| ひび割れ追従性 | 気密性、水密性の遮蔽性、可撓性に富む |
| 金属防錆性 | 金属表面の発錆を抑制する |
| 不燃性 | 不燃性/難燃性である |
| 環境適応性 | 厚生省告示第45号の材質試験に合格、水銀、鉛などを含まない |
| 施工性・コスト | 施工性が良好で、短時間作業が可能 |
| 不電導性 | 静電気を帯びにくい |
| ライフサイクル | 耐久性能、施工性、経済性に優れる |
施工例 (コンクリート保護)

トンネル覆工壁面保護

壁面の落書き防止

視線誘導線の保護

塩害対策
厳(いわお)はコンクリート表面に塗布する事によりコンクリート表層部に強靭な浸透/造膜層を形成し、劣化要因である水分、塩分、炭酸ガスなどを遮蔽し水密性、気密性に優れた一液性高分子樹脂塗料です。
金属構造物の防錆
5年経過後の「アクアライン海ホタル」に於ける防錆暴露試験(実施:平成13年)では、亜鉛メッキ、エポキシ樹脂プライマー、セラミックコーティング等と比較し、優れた防錆効果が確認されています。

5年経過後の「アクアライン海ホタル」に於ける防錆暴露試験(実施 :平成13年)
アンカーボルト防錆対策暴露試験
(試験研究所/保全研究室) 条件
- 現場塗装が可能で塗装間隔が短いこと
- ボルト/ナットの締め付けが可能なこと
- 亜鉛メッキ面に付着が確保出来ること
- 簡易な素地調整で防食効果が発揮できること
厳(いわお)防錆材料の特長
- 施工性に優れ、施工能力が高い(現場塗装・短時間施工が可能)
- 素地調整が第4種ケレン程度と簡易(但し噴火、積層剥離錆びに関しては他防錆処理と同じ)
- 防水性、耐久性、水密性、気密性に富んでいる
- 経済性(ランニングコスト)に優れている
- その他:耐候性、酸素・水蒸気透過阻止性、遮塩性、ひび割れ追従性、耐蝕性(耐薬品)、無毒性、カビ抵抗性、環境適応性など
現場施工例 (金属防錆)

第4種簡易ケレン

ガードロープ

雪氷機材防錆

橋梁シュー周り防錆
スプレータイプ(簡易補修)
巌 (特殊変性アクリル酸系樹脂塗料 一液性)コンクリート&金属表面の保護スプレーコンクリート劣化防止剤、金属防錆剤として利用されている巌(いわお)剤のウルトラタイプ スプレー缶である。巌(いわお)剤の特性を損なうことなく、手軽に携行でき用具の無駄を省くことができます。
使用方法
- コンクリートの破損部等への吹き付けによる雨水の浸入防止
- クラック部への噴きつけによる雨水の浸入防止
- コンクリート部への吹き付けによる劣化防止
- 金属部への吹き付けによる錆び抑制効果
- 金属腐食部への吹き付けによる腐食進行防止
- ポットホール舗装補修部の防水工として
保全補修使用箇所の一例

非常電話

ステンレスキャビネット防錆

雪氷機材の部分防錆

支柱、アンカーボルト等防錆

床版小補修防水工

コンクリート壁面爆裂部

縁石破損部

配管取付け金具の防錆
主な採用実績と開発経緯
厳(いわお)-PBB工法は、(旧)建設省(現・国土交通省)を始め、(旧)日本道路公団(現・NEXCO各社)、(旧)住宅・都市整備公団(現・都市再生機構)などの諸官庁・公共機関、またJR各社、電力会社等大手企業に、土木・建築の分野を問わず広く採用されています。
厳(いわお)-PBB工法は、アメリカNASAにおいてコンクリートの劣化防止を目的に開発され、この種の工法としては最も優れた性能と数十年にわたる長期的な実績を誇るコンクリート表面保護材であり、現在では国内生産により多くの需要に対し万全なる供給体制を整えています。
厳(いわお)-PBB工法に関するお問い合わせは
株式会社・さの塗装店
〒424-0037 静岡県静岡市清水区袖師町773-1
Tel: 054-368-6154
リライト株式会社
〒501-2125 岐阜県山県市洞田字街道2番44
Tel: 0581-36-3305

